引っ越しの際に机の中から見たこともないカギが出てきた

父親の代から住んでいる家を改築することになり、約半年ほど、近所の借家に引っ越すことになった。改築を決断させた要因の1つである母の骨折は、なんとか車椅子生活にはならなくて済みそうだが、私たちが借家住まいの間は、一時的に有料老人ホームに入っていてもらうことになった。新しい家はバリアフリーにして、これから足腰が弱ってくる母や、将来は自分たちのためにも、備えようと思っている。

しかし気になるのは、引っ越しの際に机の中から見たこともないカギが出てきたことだ。その鍵は私の書斎の机の中から出てきた。書斎は亡くなった父から譲り受けたものだが、机は私が成人後に自分自身で購入したものだ。私にも覚えがないのだが、父の鍵ではあるまい。妻や子どもたち、老人ホームに居る母にまで、鍵を見せてどこの鍵か知らないか聞いてみたが、誰も覚えがないという。妻は少し私を不審がっていたが、本当に身に覚えがないのだ。

その鍵は決して小さくなく、一般的な出入り口に使われるタイプの鍵のようだ。もしこれが誰かの持ち物で鍵を紛失していたとしたら、きっと困るはずのものだ。それがなぜか私の自宅の書斎の机の引き出しに。私は残念ながらいたって普通のサラリーマンで、勤務先の鍵を開け閉めしたりする立場にない。成功して会社を経営していたり、事務所の鍵を預かる立場の人のように、自宅用以外でこのような鍵を持ったことはない。この鍵の存在も知らなかったのだから、鍵を使う場所だって知らない。謎だ。

自分には不要なもののようだし気持ち悪いからこんなものは処分してしまいたいと思うのだが、家族はそれを止めようとする。どこの鍵か判明するまでは捨ててはいけないと。何か重要な鍵かもしれないからと。それはそうなのだが、そもそも鍵はそれなりに重要なところにかけられるはず。それなのにどこの鍵かもわからない鍵なんて、ミステリーでしかない。